花森安治と「暮しの手帖」展2006年02月28日 11:48

展示会目録とチラシ
先日、世田谷文学館に『花森安治と「暮しの手帖」展』を見に行ってきた。
私の中では中原淳一氏と花森安治氏はマルチな人という面で、とても近い印象なのだが、美しさを提唱した中原氏に比べ、花森氏は徹底的に生活に根ざし、地に足がついている感がある。
中原氏の夢のような美しい雑誌もとても好きだが、花森氏の生活に密着した雑誌も親元から離れて生活するようになり、より良さがわかってきた。

長い間花森氏と共同編集されてきた宮岸さん(後に編集長となられた)の講演会も聞いたのだが、花森氏の頑固さやこだわりは、時に周りの人を困らせたりする時もあるけれど、結果、いいものができて、今も尚続いている。
そういう人がいてくれないと、世の中、困った方向に行き兼ねないかもしれないな、と思った。

今の自分はまだまだ未熟で、人の意見に流されがちだけれど、コレに関してだけは絶対頑固!という”部分的頑固な人間”になるべきかも?というか、なりたい!と思った。
今後、私が頑固部分を発揮しても、コレがこいつのこだわり部分なんだと思って、嫌いになったりしないでね。

展示会では花森氏が手掛けた雑誌、書籍の表紙デザイン現物や誌面中のカット原稿なども見られる。
会場の世田谷文学館という場所も初めて訪れたが、閑静な住宅街に建つ素敵な場所だ。関東近郊にお住まいで興味があればこの機会に是非!

関東以外の方でも、まだ読んだ事ないようなら一度、花森氏の意志がそのまま引き継がれ今もなお一切広告なしの雑誌「暮しの手帖」を読んでみてはいかがでしょう?